平成12年47回学会発表 |
演題低エネルギーフランス料理実践の場より報告 |
−第8報食事療法への対応Aー2 各論 腎不全対応フランス料理食品構成の設定方法− |
【提供の目的】 日常生活より離れ豊かな自然の中で、食する楽しさを呼び戻し生きる喜びを感じる事にある。それは治療への意欲を促進することにつながる。 |
【発表の要綱】 ホテルでは食品構成を設定する時、すでに基本料理が存在する。病院等との違いはここにある。低たんぱくフランス料理は一般フランス料理と同じテーブルにサービスされる。両料理の外観はできる限り同じものであることが好ましい。また、専門業務店のフランス料理として品格を保持するために必要不可欠な食材と必要量がある。たんぱく質及び水分などに制限がある腎不全患者の栄養基準に適合するフランス料理であるとともに、一般フランス料理と外観が同じであり、美味しいフルコースを調理可能とする食品構成を設定する方法について、解説した。 |
【講演の結び】 腎不全保存期の患者は、その厳しい食事制限に絶えられず安易に透析に移行することを希望したり、治療への意欲を無くしご自分の尊いい命、たった一度の人生を自ら放棄する患者も少なくない。患者の食事は難しく、結果として行動にある程度の制約を受ける。その原点にあるものは食事である。患者とその家族の健全な関係を保つためにも、この食事を提供できる施設が必要である。食事は美味しく美しく食する喜びを感じるものでなければならない。食後テーブルに置かれたお礼の言葉を提供への励みとし、特別食対応フランス料理を提供しつづけ、実践の場より学会へ報告して行きたい。 |